灰谷さん

シンガポールネタではないのだが。

作家の灰谷健次郎さんが食道がんでなくなったそうで。

賛否両論ある作家だけど、昔は大好きだった。

小学生の時「太陽の子」「兎の眼」に初めて出会って、何度読み返したことか。

「天の瞳」は絶筆になってしまった。

もう倫太郎に会えないと思うと悲しい。大人になった彼に会いたかった。

もっとも、2年前にがんが見つかってからは執筆をやめていたそうだが。

灰谷さんの中ではもう終わった作品だったのかもしれない。

純粋に感動を与えてくれるというだけでなく、

灰谷さんの視線は絶対にこどもを見捨てない、こどもの味方なのだ。

彼の描く子供たちは常に前向きできらきらしてる。

そのきらきらが単純な私にはまぶしくて、憧れた。

その分、「悪い大人」の描き方が結構一面的だったりしていた印象がある。

年をとってから少しだけ気持ちが遠のいたのは、自分も大人になったせいだろうか。

久しぶりに作品をいろいろ読み返してみたくなった。

・・・が、ぜーんぶ日本に置いてきてしまってたんだった。